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- 医療コラム
- 2015.11.16
インフルエンザに感染しない、感染させないために
イラストレーション:フジモトマサル
寒くて空気が乾燥するこれからの時期はインフルエンザウイルスの活動が盛んになります。
感染力が非常に強いので、流行し始めると次々に感染が広がってしまいます。流行前からの対策が大切です。
12月中旬までに予防接種を
インフルエンザ対策の第一はワクチンの接種を受けることです。
インフルエンザワクチンには発症を抑えたり、重症化を防ぐ効果があります。
そのため、インフルエンザにかかると重症化しやすい「65歳以上の高齢者」や
「60~64歳で心臓や腎臓、呼吸器に病気があり、身の回りの生活を極度に制限される方」などは特に接種がすすめられます。
接種の実施期間や費用は自治体により異なります。お住まいの市区町村などに問い合わせてみましょう。
予防接種を希望する場合は、かかりつけ医とよく相談のうえ接種を受けるかどうかを判断しましょう。
なお、ワクチンの効果は、接種して2週間後くらいから出てきます。
例年1〜2月に流行のピークを迎えるので、12月中旬までにワクチンの接種を済ませておくとよいでしょう。
日常生活での心がけ
ワクチンの接種を受けたからといってインフルエンザに絶対かからないわけではありません。
日常生活での対策も必要です。インフルエンザウイルスが人から人へと感染する経路は
主に飛沫感染とウイルスがついた手で口や鼻を触ることによる接触感染です。
これらの感染経路を絶つことが予防につながります。
外から帰ったら石けんを使って丁寧に手を洗い、ウイルスを洗い流すとともに、うがいも行いましょう。
室内は加湿器などを利用して、50~60%の湿度を保ちましょう
。また、マスクを着用すると、のどの乾燥を防止したり、ウイルスを含んだ飛沫の侵入を防げます。
そのほか、睡眠を十分にとる、栄養バランスのよい食事をする、流行時には人ごみを避けるなども心がけましょう。
“咳エチケット”で感染防止
咳やくしゃみの飛沫は数メートル先まで飛びます。咳やくしゃみが出るときはマスクを着用しましょう。
マスクを着用していない場合は、ハンカチやティッシュペーパーで口と鼻をおさえ、ほかの人から顔を背けます。
手のひらで咳やくしゃみを受け止めたときは、すぐに手を洗いましょう。
こうした咳エチケットはほかの人への感染防止に有効です。
急に38℃以上の発熱や関節痛、筋肉痛などが現れたときにはインフルエンザが疑われます。
早めに医療機関を受診しましょう。
なお、インフルエンザについてわからないことがあるときは、薬剤師にお気軽におたずねください。